教員の著書を紹介します研究・教員

入門 人間の安全保障 増補版 - 恐怖と欠乏からの自由を求めて (中公新書) – 2021/01/19

 国家ではなく、一人ひとりの人間を対象とする「人間の安全保障」の概念は、頻発する紛争や暴力、世界を覆う貧困や飢餓からの自由を目指し、国際社会のキーワードとなっています。本書では、人道支援、地雷禁止条約策定交渉などの活動を続けてきた長が、国際政治学の知見をふまえ「人間の安全保障」のエッセンスを解説します。
2012/12/18に出版した同書の増刷版です。
増補版では新章を加え、全面的にデータを刷新しました。SDGsなど最新動向にも対応しています。

      目 次
 序 章 私たちが生きている世界
 第1章 国際社会とは何か ‐ 成り立ちと現況
 第2章 紛争違法化の歴史と国際人道法
 第3章「人間の安全保障」概念の形成と発展
 第4章「人間の安全保障」の担い手
 第5章「恐怖からの自由」と「欠乏からの自由」
 第6章「人間の安全保障」領域に対する取り組み
 第7章 保護する責任
 第8章 東日本大震災と「人間の安全保障」
 第9章 「人間の安全保障」実現のために
 第10章 2020年代の「人間の安全保障」

 長 有紀枝 著
 定価 990円(税込)
 単行本:320ページ
 出版社:中央公論新社
 ISBN 978-4-12-192195-6



スレブレニツァ・ジェノサイド—25年目の教訓と課題(東信堂) –– 2020/10/20

凄惨なジェノサイド—その今日的意味とは何か?
1995年、ボスニア東部のスレブレニツァで起こったボシュニャク(ムスリム)人の虐殺は「第二次世界大戦以来の欧州で最悪の虐殺」と称され、旧ユーゴスラヴィア国際刑事裁判所で唯一「ジェノサイド」と認定されている。事件から25年が経過した今日、改めてこうした歴史的事実を見つめ直し、現代を生きる我々に向けた教訓としなければならないだろう。本書は、地域研究・歴史学、国際法学、国際政治学それぞれの観点から、スレブレニツァ・ジェノサイドを多角的・重層的に捉え直すことで、
その実像を浮かび上がらせる。第一線で活躍する研究者・実務家らによる渾身の労作!

      目 次
 はしがき
 第I部 地域研究・歴史学の視点から
 第1 章 スレブレニツァ事件を再構築する (長有紀枝)
 第2 章 スレブレニツァの集合的記憶 (藤原広人)
 第3 章 スレブレニツァ事件をどう伝えていくのか(柴 宜弘)
 第4 章 “共存"の政治風土は醸成され得るのか(橋本敬市)
 第II部 国際刑事裁判と国際法学の視点から
 第5章 ICT による国際刑事捜査とスレブレニツァ(藤原広人)
 第6 章 国際刑事裁判におけるジェノサイド罪と迫害罪(尾崎久仁子)
 第7 章 スレブレニツァ事件に関わる国際刑事責任の基本原則(佐藤宏美)
 第III部 国連平和維持活動(PKO)と国際政治学・平和構築の視点から
 第8 章 スレブレニツァと国連PKO (明石 康)
 第9章 国連平和維持活動における行為の帰属(岡田陽平)
 第10章 スレブレニツァ事件と「文民保護」の現在(篠田英朗)

 長 有紀枝 編著
 定価 3,520円(税込)
 単行本:272ページ
 出版社:東信堂
 ISBN 978-4-7989-1646-0



善とは何か  西田幾多郎『善の研究』講義(新泉社)-2020/04/01

 今なお高い人気を誇る『善の研究』。その中のまさに「善」について書かれた第三編を、講義形式でわかりやすく綴ります。この本は、今から百年以上前に書かれ、日本で最初の哲学書と言われる西田幾太郎の『善の研究』について、入門講座を開催している著者が、現代口語訳のような解説文として書籍化したものです。
私たちはどう生きるべきか。不安を抱えるこの時代の、考える礎に。

     目 次
 はじめに
 講義を始めるにあたって
 第一章 人間の行為を、心理学的に、意識現象(とくに意志)
     として考えてみる
 第二章 人間の行為(≒意志)は、科学的だけでなく、哲学的
     にも考えるべきだ
 第三章 意志の自由とは、選択できることではなく、自己の内
     から必然的に出てくること
 第四章 実在は、理論的にだけでなく、価値的に考えてこそ、
     真に理解できる
 第五章 直覚説—「善は、そのまま明らかにパッとわかるものだ」
 第六章 権威説—「善は、とにかくエライものに従っていることだ」
 第七章 合理説(主知説)—「善は、知的に理屈で判断できるものだ」
 第八章 快楽説(功利主義)—「善は、幸福度や快楽量で測れるものだ」

 大熊 玄 著
 定価 2,970円(税込)
 単行本:397ページ
 出版社:新泉社
 ISBN:978-4-7877-2005-4



はじめての大拙 -(ディスカヴァー・トゥエンティワン)-2019/07/26

 禅を世界に広めた哲学者・鈴木大拙がどうしても伝えたかった「禅の本質」を厳選された言葉から読み解いていく、今までにない「大拙入門」です。

禅寺での修行を経てアメリカに渡り、禅を「ZEN」として世界に定着させた功労者、鈴木大拙。彼の功績は、かのスティーブ・ジョブズが禅に傾倒するきっかけを生んだほか、直接交友のあったジョン・ケージに多大なる影響を与えました。
本書は、そんな大拙の思想にはじめて触れる人がその本質を体感できるよう、108の言葉を厳選して編み集めたもの。「大拙爺さん」の語りに耳を傾けながら「禅」の本質を感じ取る一冊です。

     目 次
 第一章 自然のままに、自由に生きる
 第二章 機械にとらわれず、美と愛に生きる
 第三章 知性・言葉とともに、無心に生きる
 第四章 苦しみや矛盾のなかを生きていく
 第五章 禅の悟りは、いわゆる「宗教」ではない

 大熊 玄 著
 定価 1,430円(税込)
 単行本:200ページ
 出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン
 ISBN:978-4-7993-2539-1