当事者・起業家として、社会課題と向き合うために

一般社団法人ルータス代表理事 大原康子さん

2022/06/10

修了生

OVERVIEW

在学中に起業し、シングルマザーを中心とした母親の働き方づくりに取り組まれている大原康子さんにお話しを伺いました。

当事者になって初めて知った社会課題
 専業主婦として三人の息子を育てていた私は、夫が亡くなったことで、ある日突然シングルマザーになりました。当事者になって初めて、“母子世帯の貧困問題”や、貧困を生み出す一つの要因である“日本社会における女性の働きづらさ”に課題があることを知りました。やがて、この経験から「女性が望むように生み、育て、働ける社会を作りたい。そのために起業しよう」と思うようになりました。
 大学院へ入学したのは、「社会に働きかけるためには、私自身が社会をもっと知る必要がある」と考えたからです。入学の決め手となったのは、本研究科で多くの社会起業家や実務家が学び・輩出されてきたという点です。実際に授業や研究の中で、先生方から実践につながる学びを授けていただくことができました。

大学院から、広大な世界へ
 フリーランスとして働いていたので、在学中の仕事の量や時間は調整しました。子ども達と夕食を取ってから授業に臨み、授業後に片付けをして、深夜か早朝に論文に向かっていました。また、修士2年から始まった新型コロナウイルスの影響によるハイブリット授業では、時間や場所の制約から解放されるだけでなく、親が学ぶ姿を家に居ながら子ども達に見せるなど、さまざまな恩恵を受けることができました。オンライン授業が織り交ざったことで、自身の都合を考慮しながら学ぶことができました。
 何より、院生活を通じて、学年、年齢、学部を超えた、多くの友人と出会えたことが、私の一番の財産です。この点は起業家としても同様で、本研究科で学んだからこそ生まれた出会いの中で、幾つものチャンスが生まれています。引き続き研究者としても学び続けたいという思いを持つこともでき、今の私の眼前には入学時に考えていた以上に広大な世界が広がっています。また、当初の目的通り、この学びと出会いを、必ず社会に還元していきます。


※記事の内容は取材時点のものです。

プロフィール

PROFILE

大原康子さん

一般社団法人ルータス 代表理事
在学中に起業し、一般社団法人を設立。現在は、シングルマザーを中心とした母親の働き方づくりに取り組まれています。
2022年3月修了

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